エンジニアの仕事はハードウェア・ソフトウェアを問わず「創意・工夫」を追及する仕事であるといえます。特にソフトウェア関連のエンジニア職は究極的に「If~then , ElseIf~then」という思考回路を繰り返し、それを累積することによってさまざまな情報を処理します。この工程を構築することこそがスキルアップに繋がる道です。
その情報システムを構築する中で重要な機能・性能要求としては次の3点(RAS)が挙げられます。システムの信頼性を確保して目的の機能をフルに発揮させること(Reliability)、システムの可用性を高めて中断時間を極力減らすこと(Availability)、システムの保守性を高めて緊急時の敏速な対策を可能にすること(Servicability)です。どれかが欠けても優秀なエンジニアとは言えません。スキルアップはこの点を軸にレベルアップを図ります。
後は、エンジニアの仕事の中で「RAS」をいかにして確実に構築できたのか、それが問われて評価されることとなります。多機能・複雑系システムなど種々の構造の差によっておのずと設計上の最適構想も異なるわけです。そのため、与えられた全ての条件を加味した全体最適設計が求められています。対象するシステムの種類・規模などによっても各システムエンジニアの責任範囲はおのずと異なります。成果物としての統合システムに対する全てがシステムエンジニアのチームにゆだねられる事になります。万が一の迅速な問題解決の手法を考慮に入れることもエンジニアのスキルアップにはとても重要な側面です。